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治療例

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犬の緑内障

2023年4月7日(金)

今回は、緑内障で眼球摘出した15歳(シーズー)の紹介です。
数年前より両目とも緑内障を発症し、内科療法(点眼)にて治療をしていましたが、徐々に眼が飛び出して視力が低下し痛みを伴うようになってきました。
ただ、痛みなのか高齢による活動量低下なのかは手術後に分かりました。

 

まず、右眼が破裂してしまい夜間動物病院にて眼球摘出を実施し、その後左眼も痛みで食欲がついになくなり、常に吠えている状態でした。

 

いわゆる、緑内障が悪化してしまうと眼圧が上昇し、目玉が飛び出してしまう牛眼という状態です。

 


※左眼(牛眼)の写真(右眼は摘出済み)

 

右眼が破裂した点と左眼の破裂のリスクより外科治療を実施しました。
※外科治療として眼球摘出術、強膜内シリコン義眼挿入術、硝子体内ゲンタマイシン注入術などがありますが、それぞれのメリットデメリットから今回は眼球摘出術を選択しました。

 


※手術直後の写真
手術後は眼球がなくなった部位が空洞(死腔)となり腫れてしまいます

 


※術後2週間後の写真
このころには元気になり食欲もあり、手術前より体重も増えていました

 


※術後2ヵ月
手術前の両目があったときに比べてよく動くようになり、また眼をぶつけてしまう心配もなくなりました。
このころになり、手術前の活動量の低下は実は痛みがあったことが分かりました。

 

15歳という年齢で手術に踏み切るには、勇気が必要です。
ただ、緑内障は決して治癒することはなく、点眼や手術による眼圧制御はいずれ困難となり視覚喪失に至ります。
手術をすることで点眼する必要がなくなり、緑内障として初めて治療を終了できます。

 

緑内障は臨床症状、そして原因も多様であるため眼に関してお困りの方はご相談ください。

 

獣医師 藤原智宏